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太陽が光を連れて地平線の向こうに沈み、空は青に包まれる。少しすると急に雲が薄桃色に染まる。柔らかいシルクの毛布ような雲が地球にそってかかっている。この美しい毛布の下に醜い争いや苦しみがあるとは思えず、流れていく触感を目でなぞり、なんだか少し悲しくなる。ここでは左手首の針の指す時刻も当てにならず、ただ太陽ともに朝が来て、太陽がなくなると夜になる。時間という概念は人間がつくったもので、そこにはただ光と闇があるだけだ。そんなことを考えていると、なんだか神様みたいな気持ちになる。ミッションスクールに通っていたころ、聖書の授業があって、そこで習った旧約聖書の一節を思い出す。
「神は光を昼と名づけ、やみを夜と名づけられた。夕となり、また朝となった。」*
神様はきっと、こんな感じの時に昼と夜を名づけたんじゃないだろうか。
外はもう真っ暗になっていて夜が来ていた。*「創世記」第1章5章 新共同訳新書、1997年

太陽が光を連れて地平線の向こうに沈み、空は青に包まれる。少しすると急に雲が薄桃色に染まる。柔らかいシルクの毛布ような雲が地球にそってかかっている。この美しい毛布の下に醜い争いや苦しみがあるとは思えず、流れていく触感を目でなぞり、なんだか少し悲しくなる。

ここでは左手首の針の指す時刻も当てにならず、ただ太陽ともに朝が来て、太陽がなくなると夜になる。時間という概念は人間がつくったもので、そこにはただ光と闇があるだけだ。そんなことを考えていると、なんだか神様みたいな気持ちになる。ミッションスクールに通っていたころ、聖書の授業があって、そこで習った旧約聖書の一節を思い出す。

「神は光を昼と名づけ、やみを夜と名づけられた。夕となり、また朝となった。」*
神様はきっと、こんな感じの時に昼と夜を名づけたんじゃないだろうか。
外はもう真っ暗になっていて夜が来ていた。*「創世記」第1章5章 新共同訳新書、1997年

岡庭璃子 - RIKO OKANIWA

立教大学社会学部メディア社会学科卒。2015年日本デザインセンター入社。2021年 銀座・大阪キヤノンギャラリーにて個展「ヒマラヤの麓の龍の国-Druk Yul-」を開催。TOYOTA、女子美術大学、無印良品などの撮影に携わる。人物を撮るのが好きで、母をはじめ、友人や旅先で出会った人たちを撮影している。

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Access to Photo

羽田空港第1ターミナル2F出発ロビーの南北ウィングそれぞれで、該当写真と10の写真が連なった巨大スケールの地平線をご覧いただけます。
写真サイズ:約1.8m × 約4.7m

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